歯科口腔外科では親知らずの抜歯や突然の歯折を含む外傷、顎関節症、お口の中の違和感や持病をお持ちで歯科治療困難と言われた方に対応しています。
アウルデンタルクリニックではこれらに対し、適切な診断と丁寧な説明を心がけます。
また、当院での対応が難しいと判断される場合には、提携先の歯学部附属病院、または総合病院へのご案内も行っております。患者さまの症状に対してどのような手段が適切かをしっかりと見極め、満足していただける対応に努めることが、当院の歯科口腔外科の診療方針です。
歯科口腔外科について
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親知らずの抜歯に代表される外来小手術や外傷への処置、顎関節症、舌痛症や味覚障害などの症状への診療に対応しております。
抜歯
親知らずをはじめとする、外科的処置が必要な抜歯をおこないます。親知らずについては日帰りでの手術が可能ですが、状態によっては精密検査を追加したり歯科麻酔科医の協力を得たりして治療に臨むケースもあります。
抜歯が必要な親知らずへの処置
親知らずとは、永久歯が生えそろった数年後、18歳から成人前にまで生えてくる歯のことです。
親知らずの生え始めは歯ぐきに腫れるような痛みをもたらし、時間が経つごとに落ち着いていきます。奥歯よりも奥のスペースに生える親知らずを放置しておくと、口腔内で十分なスペースができないことによって、ほかの歯に悪影響を及ぼすリスクがあります。
- 親知らずの周囲が腫れ、炎症を起こしている
- 親知らずが完全に生えずに部分的に埋まっていて、常に痛みがある
- ほかの歯を倒すような形で生えている
- かみ合わせの異常を起こしている
- 親知らずが虫歯や歯周病になっている
特に上記のような問題点が見られる場合には、親知らずの抜歯が必要です。これらの状態を放置しておくと口臭や虫歯、歯周病を引き起こしたり、全身の不調につながったりするリスクが高くなります。
一度歯科クリニックで検査をしたうえで、親知らずの抜歯が必要となります。
また、患者さまご自身では「問題なく親知らずが生えているから大丈夫」と思っていても、実はほかの歯にダメージを与えているケースも珍しくありません。親知らずが生えてきたら自己判断せずに、歯科医師に相談して適切な対応を考えましょう。
外傷
- 顎を強くぶつけた
- 歯が折れた
- 転んで、口や唇を切った
歯科口腔外科のなかでも外傷としては、上記のようなケースに対して診療を行います。
特に歯が折れた状態を放置するとほかの病気に発展する可能性も低くないことから、早めの通院・治療を受けることが大切です。
当院での対応が難しいと判断した場合には、提携先の医療機関をご紹介するケースもあります。
顎関節症
- 口を開くと顎が痛くなる
- 口を開くことができない
- 口を開くと変な音がする
- 顎が外れてしまった
上記のような症状に心当たりがある場合、顎関節症にかかっている可能性が高いです。
顎関節症とは、顎の関節やそのまわりに問題が起こることによって痛みや違和感が伴う症状です。
顎を開く動きがうまくできなくなったり、動かすたびに異音を生じる・口が開きにくくなるなど、さまざまな症状があります。
症状自体には個人差があるものの、日常生活や健康面・精神面に深刻な悪影響を及ぼします。また、顎の痛みだけでなく頭痛や首・肩の痛み、めまいや耳鳴りなど、全身に副症状が起こりやすいことも、顎関節症の特徴です。
顎関節症の原因とは?
顎関節症の原因にはさまざまなものがありますが、複数の原因が合わさったうえで症状が起きていることがほとんどです。
「もともとかみ合わせが悪い」「歯ぎしり、食いしばりの癖がある」「精神的なストレスによって筋肉が緊張している」「口を大きく開けすぎた」「座っているときや寝ている時の姿勢が悪い」「頬杖をつく癖がある」などの原因が組み合わさり、顎関節症を発症します。
それぞれの原因を探したうえで、患者さまおひとりおひとりに適した治療法を探すことが大切です。
そのほかの症状
当院では歯科口腔外科として、見た目に異常がないのに舌がピリピリと痛む「舌痛症」、食べ物の味がわかりにくくなる「味覚障害」に対応しています。
舌痛症や味覚障害の原因には様々なものが考えられます。
いずれにしても患者さまご自身で原因を探すことは難しいため、歯科クリニックで診察・検査を受け、適切な治療につなげることが必要です。
口腔外科と歯科の違い
口腔外科は、文字通り外科処置のプロフェッショナルです。メスを使って粘膜を切開したり、嚢胞(のうほう)や腫瘍などを摘出したりする処置が主となる診療科で、虫歯や歯周病、入れ歯治療を行う一般歯科とは大きく異なります。
そのため、口腔外科は大学病院などの大きな医療機関に設置されているのが一般的ですが、当院のように歯科クリニックで対応しているところも僅かながらに存在します。親知らずの抜歯や口腔周囲の外傷、顎関節症などは、大学病院の口腔外科出身である院長であれば、適切に対処できます。
重症度の高い外傷や悪性腫瘍の治療などは、高度な設備と多くのスタッフを必要とするため、歯学部付属病院や総合病院の口腔外科にご案内することもあります。このように、一般歯科と歯科クリニックの口腔外科、そして大きな医療機関の口腔外科では、それぞれ対応できる範囲に違いがあります。
このような症状が出たら、ぜひご相談ください
- ・親知らずが生えてきて、痛い
- ・怪我をして歯が欠けた/抜けた
- ・口を開けると顎が痛むので、食事時に困っている
- ・舌が痛い
- ・転んで、口をきったり、顎をぶつけてしまった
上記のような症状は、口腔外科での診療が可能です。
速やかかつ丁寧な対応に努めますので、症状にお困りの場合は早めにご相談ください。
当院の歯科口腔外科治療
アウルデンタルクリニックで歯科口腔外科治療に対応する際、以下のポイントを徹底しています。
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不快感を抑えた治療です
当院では患者さまに落ち着いて治療を受けていただけるよう、歯科麻酔科医と協力し、必要に応じて「静脈内鎮静法」を用いて治療をおこないます。
静脈内鎮静法を用いることで、患者さまの緊張が解きほぐされ、リラックスした状態で治療に臨めるようになります。歯科治療に恐怖心を抱いている方、そのためにこれまで治療を受けられなかった方にも適した方法です。
うとうとと眠っている状態で治療が終わるので、痛みや怖さを感じることなく治療を完了することができます。
患者さまにとって適切な治療計画を作成します
患者さまの症状に適切な対応をするには、状態に合わせた判断が大切です。その必要性を踏まえ、当院で対応が難しいと考えられる症状に対しては、提携先の医療機関への受診をご案内しております。
患者さまの口腔内の状況に合わせて、信頼できる専門性の高い医療機関に責任を持ってご紹介いたしますので、ご安心ください。
丁寧な説明に努めます
歯科口腔外科での治療を受ける際、「どのような治療が必要になるのか」「いま歯はどのような状態にあるのか」など、不安に思われる方が少なくありません。患者さまおひとりおひとりの不安と恐怖心を少しでも解消できるよう、当院では終始丁寧な説明を行うことに力を入れております。
わかりやすいご説明に努めることはもちろん、口腔内写真やレントゲン写真と合せて、視覚でもしっかりと理解しやすいコミュニケーションで治療計画を作成していきます。わからないことや不安なことがありましたら、お気軽にお話しください。
【症状別】口腔外科と歯医者、どっちが良い?
お口の中やその周囲は比較的トラブルが起こりやすいです。口腔周囲には、しゃべる・噛む・飲み込む・呼吸するといった、生きていく上で重要な機能が集中しているからです。そんなお口周りに異常が現れた際、口腔外科と一般歯科のどちらを受診すべきか、症状別に解説します。
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CASE1親知らずが痛い
親知らずの異常は、重症度に応じて処置内容も変わります。親知らずが真っすぐきれいに萌えていて、痛みの原因が軽度の虫歯や歯周病であれば、一般歯科でも対応可能です。その他の永久歯と同様、標準的な虫歯治療・歯周病治療を行って症状を改善します。
親知らずの萌え方が悪かったり、虫歯・歯周病の重症度が高かったりすると、抜歯が必要となるため、基本的には口腔外科に任せた方が良いです。親知らずの抜歯では重要な血管・神経を損傷するリスクを伴うことから、検査・診断も解剖学的知識が豊富な口腔外科医が適任といえます。
CASE2歯を折った
スポーツなどで顔面を強打して歯が折れた場合は、まず歯科クリニックの口腔外科を受診するのが望ましいです。折れた歯の処置自体は、一般歯科でも行えますが、歯茎や顎の骨にまで影響が出ている可能性も考えられますので、口腔外科で精密検査を受けましょう。また、折れた歯の状態が悪く、抜歯をしなければならないケースや、抜けた歯を元の位置に戻す“再植”といったケースもあると思われます。
CASE3唇が切れた
何かの拍子に唇が切れた場合は、まず口腔外科を受診しましょう。傷口の大きさによっては糸で縫合しなければなりません。そうした粘膜の裂傷に対する処置は、外科処置に長けた口腔外科医に任せた方が良いです。縫合する必要がない軽度の裂傷であれば、しっかりと止血をして、傷口の洗浄・消毒を行うことで対処できることから、一般歯科でも対応可能といえます。
CASE4転んで唇が擦りむけた
転倒した際に、唇が擦りむけた場合は、迷わず口腔外科を受診してください。専門性の高い外科処置が必要となるため、一般歯科で対応するのは不可能です。傷の状態が悪いと、歯科クリニックの口腔外科でも応急処置にとどまることがあります。その場合は速やかに大学病院等と連携します。
CASE5顔が腫れた(口腔内の汚れによる)
口腔衛生状態の悪化によって、顔が腫れることがあります。その多くは細菌感染による炎症性疾患です。例えば、虫歯を放置した状態で口腔ケアを怠っていると、顎炎(がくえん)を発症して、顎が大きく腫れることがあります。 また、歯性上顎洞炎(しせいじょうがくどうえん)と呼ばれる副鼻腔炎を併発することもあります。
このような口腔周囲の炎症性疾患は、お口の中を清潔に保つことで予防しやすいです。何よりも根本的な原因となっている虫歯や歯周病を早期に治療することが大切といえます。いずれにせよ顔が腫れた場合は、一般歯科では対処できない病気を発症している可能性が高いため、まずは口腔外科に相談しましょう。痛みや腫れといった急性症状は、口腔外科で応急的に処置できます。
CASE6口が開かない(顎関節症)
口を開け閉めする際に、痛みや音、開きにくさを感じたら、顎関節症が疑われます。顎関節症の検査・診断は一般歯科でも行うことができますが、より詳しい検査と治療が必要になった場合に口腔外科へ相談されると良いと思います。
“口が開かない”というのは、日常生活への支障も大きいと思われますので、お困りの際は顎関節の病気の専門家でもある口腔外科に相談してください。
アウルデンタルクリニックからのメッセージ
「親知らずが痛い」「歯が折れてしまった」「顎が痛い」などのトラブルが起こると誰でも心配に感じてしまいます。虫歯や歯周病とはまた異なる症状に、戸惑いを隠せない方も多いでしょう。
当院では患者さまの症状やお悩みに合わせた歯科口腔外科領域の治療にも対応しております。「いつもとはちょっと違うトラブルに見舞われた」「突然けがをしてしまい、どうしたら良いのかわからない」と困られている方に、当院がお力になれたら幸いです。
リラックスして治療を受けていただける環境で、患者さまの問題を解決するためにサポートをスタッフ一同全力でさせていただきます。お困りの症状がありましたら、ぜひ一度当院にご相談ください。