前歯4本のインプラント、ずばり費用はいくら？

• 前歯と奥歯で費用は変わる？

  インプラントは前歯と奥歯の両方に適応できますが、部位によってどのくらい費用が変わるのかも気になる点です。前歯部は、高い審美性が求められる部位なので、その分だけ費用が高くなるものです。実際、前歯のインプラントでは、奥歯のインプラントよりも費用がやや高くなる場合があります。

  それは奥歯よりも審美性と長期予後を見越した処置や素材が必要となるためです。もちろん、前歯のインプラント治療には高い技術力が必要となりますが、それは知識や経験が豊富な歯科医師を見つければ問題ありません。

  

  歯科医院によって費用は変わる？

  インプラント治療は、原則として自費診療となるため、歯科医院によって費用が変わります。上述したように、インプラント1本あたりの費用相場は、500,000～700,000円程度となっています。そうなると費用が安い歯科医院を優先的に選びがちですが、インプラントは顎の骨にチタン製の人工歯根を埋め込む高度な医療であることを忘れてはいけません。場合によって一生涯、使い続ける人工臓器となるので、費用の安さだけで選ぶのは賢明ではありません。

  とりわけ前歯のインプラント治療は、歯科医院の設備や担当する歯科医師の技術力によって仕上がりが大きく変わることから、費用相場よりも極端に安い歯科医院には注意が必要といえます。前歯のインプラント治療の費用が相場よりも極端に安いということは、十分な設備が整っていない、マイナーなインプラントシステムを採用している、歯科医師の知識・経験が浅い、原材料費の安い（劣悪）な素材を使っているなどの理由が考えられます。

  

インプラントは、一般的に10年以上持つものと考えられています。それは有名な統計データである「インプラントの10年生存率」の結果によって裏付けられています。この統計では、インプラントを埋入してから10年経過した時点で、9割以上が問題なく口腔内で機能し続けていたことがわかっています。つまり、インプラントは適切なセルフケアを実施して、歯科医院でのメンテナンスを継続的に受けていれば、“少なくとも”10年は持つものと考えられます。

その後、インプラントの寿命が15年、20年と延び続けていくかどうかは、さまざまな要因が絡んでくるため、一概に語ることは難しいです。その中のひとつに「費用」があります。

• 適正な費用のインプラントが望ましい

  世間には、「格安インプラント」と呼ばれるものがあります。皆さんもネット上で「インプラント1本10万円で治療します！」という触れ込みを目にしたことがあるかと思います。

  そうした格安インプラントは、国内外のマイナーなインプラントシステムを採用しているだけでなく、最も重要な人工歯根の素材に劣悪なものを使っていたりすることがあるため、装置の寿命も短くなりがちです。

  確かにインプラントの費用が安いというのは、大きな魅力のひとつになりますが、そこの優先順位を高めてしまうと、治療からわずか数年でインプラントそのものが脱落するなどのトラブルを招きかねません。

  そんな経験をした患者様を当院では拝見しています。そうした意味でインプラントは、適正な価格で治療を提供している歯科医院を選んだ方が予後も良くなりやすいといえます。

  

  インプラントが寿命を迎えた場合の費用

  インプラントが寿命を迎えた場合は、その時の状況によって再治療の費用が変わります。それまで歯科医師の指示通りにメンテナンスを受けていて、インプラントが寿命を迎えた場合は、再治療を受けられます。

  そのため適切なセルフケアを実施して、メンテナンスも継続的に受けていれば、その後のトラブルにも安心して対応をいたします。

  逆に、不適切なケアを行っていたり、定期的なメンテナンスを怠っていたりさらには、喫煙者の場合は、再治療が困難となります。以上の話は、あくまで当院にてインプラント治療を受けられた患者様に限ります。